秋が深まると混みそうなので、今のうちに行かなくては・・という
若干前のめりな理由で、先週、北横岳に出かけました。
ゆるウォーキング、久々の山です。
北横岳は北八ヶ岳の中にあり、標高2480mの山ですが
北八ヶ岳ロープウェイで2237mの地点まで行くことができます。

おそらく、この豆腐のような体力では、ロープウェイがなければ
一生挑戦することができなかったことでしょう。
100人乗りのロープウェイはこの日、コロナ対策で60人までに制限されていました。
出発時間前に人数制限に引っかかったので、山はけっこう混んでいるんだな、
とわかります。
しばらく待って、次の便で山頂駅まで登ると、

少し靄がかかっていますが、御嶽山や南アルプスが見えます!
ちょうど台風が近づく直前で、天候自体にも不安があり、
また、これまでのゆるウォーキングではまったく遠くの眺望に恵まれなかったので
一瞬目を疑いました。
晴れているだけで感動的です。
現金なもので、これだけで頑張れそうな気持ちになり、元気に登山を開始しました。

ロープウェイ山頂駅の先には、溶岩が固まった岩と低い丈の木が
不思議な景色を作る坪庭が広がっています。
多少の高低差はありますが、ここまでなら比較的軽装でも来られそうです。
坪庭を抜け、いよいよ北横岳の登山道に入っていきます。

当たり前ですが、道がにわかに登山道らしくなってきました。

最初の元気が順調に失われていきます。
マスク生活の浅い呼吸で肺活量が低下したのか、少し歩くと息切れがしてきます。
同行の行楽の達人を待たせながら、小刻みに休憩を取り、
きのこがあれば写真を撮り、すれ違う人に道を譲りながら
無理せずゆっくり登っていきました。

登山道は混み合っていて、前後に人が見えないことがほとんどないほどでした。
どの山でもそうですが、年配の方からお子さんまで、幅広い年齢層の方がいます。
もう無理、と何度も思いましたが、全員が健脚に歩いているのを見ると
自分でも行けるかも・・という気がしてくる、流されやすい性格です。
きっと粛々と登っていくと、いつかは山頂に着くのです。(悟り)

疲れが限界を超えたためか、山道の記憶も写真もほとんどありませんでしたが、
山頂にたどり着いた時に目の前に見えた蓼科山には歓声が出ました。
いつも見上げる山が、すぐ横にあります。
まだ天気は崩れることなく、八ヶ岳や、
遠く北アルプスの方まで見渡すことができました。

これまでのゆるウォーキングにはなかった風景です。
疲れが吹き飛ぶ・・・ことはありませんが、
下山の力になることは間違いありません。
山頂もとても混み合っていましたが、遠くの山や
立ち枯れた木、強風で片側にだけ枝を延ばした木などを眺めながら
のんびり休憩を取りました。

山頂駅から2時間近くかかりましたが、無事に到着できてほっとしました。
もう今期の集大成の雰囲気ですが、暑さが去り、木々が色づくこれからが
ウォーキングのベストシーズンです。
今後も勇気をもって山に向き合おうと思います。
それにしても、

はるか下の方にロープウェイ山頂駅が小さく見えますが、
よくここまで登ってきたものだと思うと同時に、
あそこまで下りないと帰れないと思うと、少し気が遠くなります。